ご挨拶
はじめまして。とある街の大きな法律事務所に勤める弁護士3年目の芦田栄子です。仕事の合間、職場の一室をお借りして事務スタッフの女の子たちとお昼休憩中。みなさん、こんな時、法律事務所ではどんなお話をしていると思いますか?あの判決はおかしい!あれは控訴だ!あの政策は通すべきじゃなかっただろう?政治家はどうしているんだ…とか、そんな時事ネタ…なんて、ちっとも話しません。目の前の女の子たちは頬を赤らめながら、楽しく恋バナに華を咲かせています。そういえば、法律事務所で働く人たちの恋愛事情って実際どうなっているの?出会いはあるの?
第1回目は弁護士やパラリーガルたちの恋愛事情…1回目ということもあるので「恋愛の始まり」に関係することをお話しますね。どうぞよろしくお願いいたします。
弁護士の恋愛はどこではじまる?
まず、弁護士はどんな恋愛をするのか?ずっと勉強をしてきて、仕事も忙しくて色恋沙汰なんて二の次じゃないか?そんなイメージがありますよね。実は、弁護士にも恋愛への手招きはあります。
⑴司法修習生の頃
司法修習という言葉をお聴きになったことはあるでしょうか。司法試験を受けてなる職業の方々…裁判官・検察官・弁護士の3つの職業(法曹といいます)は、現在の制度では、試験を通過すると、1年間司法修習といういわば研修の時期を経て、それぞれの希望職に就職します。1年間で司法試験を通過する人数は日本全体で1500人。この1500人が会社でいう「同期」のような存在となります。そして、この期間から、法曹を目指す方々には一気に春がやってきます。
まず、同期同士の恋愛です。やはり、1年間共に研修という濃い時間を過ごすわけですから、そこで築かれる絆、関係はとても強いものです。その中で意気投合した異性がいればカップルが成立するというわけです。
次に、研修先です。1年間の研修といっても、ずっと同じ職をするわけではありません。1年間の間にグループに分かれて裁判所、検察、弁護士事務所をそれぞれ順番に回るのです。この際、お世話になる方々と恋が芽生える場合もあるのです。
最後に、私生活でいきなりモテはじめることです。司法修習生といえども1500人全てが同期や研修先の方とカップルになるわけではありません。特に、法曹を目指す男女の割合は女性の社会進出が進んだ現在でも、圧倒的に男性が多いのです。そうなると、研修の中で恋愛の道に進まない人だってたくさんいます。では、他には?というと、プライベートでいきなりモテはじめます。理由は単純で、司法試験に合格したということは、将来はどう転んでも法曹になるか、そうでなくともその資格は持っています。となると、周りが放っておきません。知人からの紹介、趣味で知り合った人、マッチングアプリ、合コンなどなど…いずれにおいても第一印象がぐんとアップします。
このように、弁護士の方々は、まずは駆け出しのころに恋愛経験を積むことが多いのです。
⑵弁護士になってから
弁護士になってからはどうでしょうか。仕事が忙しくてそれどころじゃないんじゃないの?と思いませんか。実はその通りです。はじめの間は仕事や付き合いに忙しくてなかなかプライベートで恋愛まで発展することが難しいのです。では、恋愛はしないのか?というと、そんなことはありません。弁護士も人の子です。忙しい彼らの恋愛は仕事関係から発展することが多いのです。
まず、弁護士同士の恋愛です。これについては、先ほどの司法修習生の際にお伝えした男女比率の関係で数が限られますが、司法修習生の頃からずっと付き合っている方もいれば、仕事に就いてから恋愛に発展することもあります。そして、事務所や業界の狭い関係性から、周りの目があるので、弁護士同士で付き合うとなれば結婚を意識していることも多いでしょう。
次に、事務所スタッフとの恋愛です。男性弁護士と女性事務職員の恋…。今ちょうど、女の子たちがお話しているのもそんな内容です。素敵ですよね。実は机上の空論ではなく、結構多い組合せなのです。事務所によっては、とても協力的で結婚まで至るとお祝い金等出るところもあるようです。そのくらい、職場での出会いが多いのです。
最後に、職場以外では?ということについて考えると、それも十分にあり得ます。個人の性格上、仕事の関係者と恋愛沙汰に至るのはNG!と考える人もいるのです。その場合は、忙しい中プライベートでパートナーを探し出すことになります。婚活にいくという人もいれば、事務所の上司からお見合いが持ち掛けられる、なんてことも。
結論としては、職場恋愛が多いですが、弁護士といえども人それぞれ、といったところでしょうか。
法律事務所職員の出会いの場とは?
法律事務所には、弁護士だけがいるわけではありません。弁護士を補助するパラリーガル、事務作業をする職員の方々…大きい事務所であればあるほど、職員の数は多いのです。そして、比率的には女性が少し多めです。彼らもやはり職業柄、出会いは職場なのでしょうか?
⑴やっぱり職場!
事務所職員の方々も、職場恋愛が多いのは事実です。弁護士がそうであることに比例しているかもしれません。また、職場恋愛から結婚に至るケースも多くあります。ただ、周囲に話すか秘密にするかは人によって異なり、秘密にする場合はかなり神経を使うというのは、法律事務所以外の会社に勤める方々と同様の部分といえるでしょう。
また、大きな事務所であれば、部署が全く違う、支部が違うなど、職場恋愛とはいえ職場で顔を合わせることがないところで恋愛に発展することもあります。その場合は遠距離恋愛になることも。近すぎず公私混同しにくいという点では利点ですが、一般に予想される職場恋愛のようなドキドキ感は得られない点では、プライベートでパートナーを見つけた場合と同じかもしれません。
ほかにも、職場の関係では、勤める弁護士事務所と仲のいい事務所の職員や、よく取引をする会社の方、中には依頼人という場合もあって、出会いの場所は同じでも方向は多種多様です。
⑵意外と多い!婚活!
そのほか、特徴として婚活をしている独身の方も多いです。職場恋愛はちょっと…でもこのまま仕事漬けの日々とはおさらばしたい、癒されたい!そんな方に多い方法です。事務所の職員同士で休みを合わせて一緒に婚活に行く場合もあれば、一人でいろんなところに出向く人も。法律事務所の職員をしている方々ですから、根が真面目な人が多いのでしょう。恋愛をするにあたり、彼氏・彼女を見つける、というよりは、結婚相手・自分の人生のパートナーを求める人が多いことも、婚活が人気の理由かもしれません。
法律事務所で働く人たちの心のうち
「〇〇先生、ほんとにかっこいい!…でも、私は相手にしてくれないだろうなあ~」
楽しいお昼休憩も終盤。一人の女の子がそんなことをつぶやきました。
「どうしてそう思うの?」
「だって、絶対タイプじゃないんですぅ~!私、弁護士に好かれないんですよ!」
ここまで、法律事務所で働く人たちの恋愛のきっかけや出会いについて多くお話しましたが、中でも弁護士の求めるパートナー像は、一概には言えませんが、似通っている場合が多いのです。ときめきは恋愛の第一歩ですよね。弁護士の男性はどんな女性に恋するのでしょうか?
⑴仕事で疲れている?癒し系が好き!
弁護士に好かれやすい女性のタイプ1つ目は、『癒し系』です。やはり、疲れて家に帰ったときに優しい笑顔で出迎えてくれて、のんびり時間を過ごせるパートナーを選びやすい傾向にあるようです。癒し系とは、相手をせかさず、広い心を持って受け入れてくれる女性です。せわしなく、責任の重い内容の仕事を担う彼らにとって、癒しは不可欠といえます。
弁護士の彼に癒し系をアピールしたい場合は、ふと一息ついたときにお菓子を渡す、大きな仕事が終わった時にねぎらいの連絡をしてくれる等、タイミング良く疲れた心に響くアクションを起こすことが肝心です。
特に、タイミングには要注意です。仕事で集中している時や忙しい時はそっとしておくことで、気の利いたアクションに印象を残しやすくなります。
⑵主張は大事!自分を持っている女性は強い!
2つ目は『自分を持っている』ことです。弁護士という仕事柄、依存するタイプの女性はあまり好かれません。忙しい時は連絡がないのが当たり前です。それでもお構いなく、自分は自分で人生を楽しむ女性は、彼らに負担を感じさせず、良い関係を築けます。また、弁護士は自分の主張あってなんぼという世界ですから、他人任せという性格よりは、積極的に自分の意見を述べるタイプが好まれます。
弁護士の彼には、自分の意見があればしっかり伝えるようにしましょう。また、恋愛とは関係なく、自分を発揮できる趣味や仕事を持っていることが大切です。自分のために時間を使う生活を心掛けなければ、恋愛関係になるのは大変かもしれません。
⑶やっぱり家庭的だと嬉しい
3つ目は『家庭的』であることです。とはいっても、家事が完璧!とまでいう必要はありません。ただ、忙しい時期に仕事をしながら家事もこなす、というのは大変なことです。そんな時に協力し合える女性がいたら、と考えてしまうものなのです。
家事といえば、一番に料理が思いつきますが、例えば普段から職場にお弁当を持ってきていたり、デートをするような関係性であればお料理を振舞う機会を作るというのも一つの手です。また、服はアイロンがけや洗濯等のスキルが見えやすい部分です。普段から手を抜かないように気を付けましょう。
おわりに
さて、お昼休憩もそろそろ終わりです。
「がんばってみようかな…」
あら、事務スタッフの女の子は、一通り話して少しやる気が出てきたみたいです。
今日は、弁護士や法律事務所の職員の方々の恋愛の始まりについて、お伝えしていきました。近い関係性のところに彼らの恋の始まりは転がっているようですね。まだまだ弁護士のお話に興味がある!という方は次回以降もぜひご覧ください。